新しい乗り物が我が家に、というか私しか乗らないのだが、やってきた。その名はヤマハRENAISSA（ルネッサ）。ルネッサンスからその名前が来ていることは明らか。再生という名前の通り、少しだけ大きめのバイクに乗る楽しさを、再び目覚めさせてくれた。とてもチャーミングな出で立ちだと思うのだがどうだろう。排気量は250CC。20年ぶりの中型二輪だ。なれそめはこんなかんじ。愚妹が数年前に購入するも、あまり乗らずに放置されていたのに私が目をつけ、譲ってもらった（というか譲らせた）ということ。いろいろ整備して結構なお金が飛んでいったが、乗ってみるとcub君とは違った楽しさがある。街中であまり見かけないのはそもそも一九九六年から一九九九年までの三年間しか製造されてないから。ヤマハの方としてはもっと長期間販売したかったみたいだけれど、時代はすでに大型スクーターに向かっていたのだろうか。あえなくカタログから消え去っていったようだ。もちろんその当時の私は、こんなバイクが販売されていたことは知るよしもなし。当時は再びバイクに乗ろうなど思ってもいなかったのだから。まあその心の扉を開けてくれたのはプロフィール欄の上のほうにも書いた通り、愚妹からこれまた譲り受けた50CCの初代スーパーカブ君だ。そして二代目cub君（100CC)との蜜月時代。その後この夏からは三代目ルネッサも仲間に。もちろん二代目cub君はまだちゃんといる。やっぱりcub君は違った魅力があるから。

名寄駅前にて（キャンプ仕様）

　まあ排気量が違うということで、出だしは速い。（もちろんcub君と比べての話だけれど）Vツインエンジンと言って、二つのシリンダーがV型に並べてある。低い回転から力強くトルクを出してくれる。音も良し。どこどこどこという太鼓を連打するような音から、回転をあげるとぐいーんという金属的な快音を立てます。まあ、私の運転の場合ほとんどこの快音は立てないのだが。そうそう、cub君との決定的な違いは、高速道路に乗れるということ。高速は楽しいわけじゃあないので、あまり好きではないのだが、これで通勤することもできるようになった。（※）

　もうひとつ、カーブを曲がるときの体重移動がしやすいこと。当たり前だが、タンクを膝でぎゅっとはさむ(ニーグリップ）ができる。cub君だとおしりにかける重心を割り振って曲がるんだけれど、おしりは単にサドルにのっかっているだけなので、ともするとずれそうになってあせることもあるわけだ。こちらはそんな心配なし。もっとも、私、運転は遅いです。本当に。

　それから、cub君はそんなに苦労しなくても荷物がいっぱい積めるように設計されているが、こっちはほとんどスペースなし。いろいろ手段を考えてみたが、古いバイクの上に不人気車と言うこともあってなかなか合うものがない。しかし、ついに発見。ネットの力だ。幸いにもこのルネッサ、オーストラリアとニュージーランドだけに輸出されていたため、ニュージーランドのメーカー、Venturaが、ルネッサ専用のキャリアを作っているらしい。まだあるのかどうか心配しながらクリックしたところ、すぐに送ってくれた。そのキャリア専用のバッグもいっしょに売っているので思わずそっちもクリック。これでツーリングの準備が整い・・・その数日後にはもう北海道に旅立って。

※後記・・・高速は楽しくないと思っていたが、ETCをつけて何度も走っているうちに、これまた別の楽しさを発見。90キロくらいののんびりペースで走行車線を走っていると、なんだか訳もなくいい気分になってくることがあるのだ。ランニング・ハイならぬツーリング・ハイ？景色に見とれるわけでもないのに、ぐぃーんという一定のエンジン音を伴奏に、道路の白線がしゅっしゅっと後ろに飛んでいく。ただこれだけのことなんだけど。でも不思議と楽しい。これでまた一段と遠くに行きたくなってきた！？